ご意見・お問い合わせ
サイトマップ
プライバシーポリシー
EST普及推進事業とは ESTを目指して ESTデータベース ESTリンク集
* *
*   *
  交通エコロジー・モビリティ財団 交通環境対策部
 海外 チェシャー郡(イギリス)
 
主な方向性
更新日時
企業と協働のトラベルプラン浸透
平成20年3月
 
  ESTデータベース記載事項仕様
 
幹線交通ネットワーク
図 幹線交通ネットワーク
自転車道ネットワーク
図 自転車道ネットワーク
 
* * * *
(1)地域概要

 
対象国
  英国
対象州
  チェシャー州
地域概要
  人口 100万人
  面積 2343km
交通特性(交通手段別の分担率)
  通勤交通手段分担率(2001年センサスデータ、カッコ内はイングランドとウェールズの分担
  鉄道・電車
1.9%
 ( 7.8%)
  バス
3.5%
( 8.1%)
  自動車
79.5%
(68.2%)
  バイク
1.0%
( 1.2%)
  自転車
3.6%
( 3.1%)
  徒歩
9.9%
(11.0%)
  その他
0.6%
( 0.6%)
       
       
(2)取組

  ○ソフト施策を中心とした産官民協働型EST

概要
     チェシャー州はイングランドの北西部に位置する農業地帯であるため、日常生活の移動は自動車に大きく依存している。また、交通分野の予算についても、そのほとんどが定常的なメインテナンスに費やされ、決して恵まれている状況にあるとは言えない。
 しかし、2001年にLocal Transport Planを策定して以来、国や州が定める数値目標を達成すべく、戦略的に様々な施策を展開している。特に、比較的安価に実施できるICカードの導入やパークアンドライドなどのソフト施策に重点をおいており、なかでも、事業所や学校に持続可能な交通を実現するためのプランの策定・実施を求めるトラベルプランについての取組みは英国内でも先駆的である。
       
  地域計画での位置づけ
計画種類
構造計画
交通計画
計画など名称

Cheshire 2016, the County Council's Structure Plan

Cheshire's Local Transport Plan 2006-2011
策定年次
2005年
2006年
目標年次
2016年
2011年
環境関連目標値
(CO
---------
---------
 
 
EST事業に係る目標値
指標
基準値(年)
目標値
備考
バス利用者数
2010万人/年
(2004年度)
2060万人/年
(2011年度)
2.5%増
自動車走行キロの増加率
州全体
5020km/年・台
(2004年)
5547km/年・台
(2011年)
10.5%増(年平均1.4%増)以下に抑制
チェスター市
92
(2004年)
94.5
(2011年)
年平均0.5%増以下に抑制
その他地域
100
(2004年)
105
(2011年)
5%増以下に抑制
自転車トリップ
100
(2003年度)
104
(2010年度)
 
自動車による学校への送迎トリップの分担率
32.9%
(2006年度)
31.6%
(2011年度)
 
普通学校のトラベルプランの策定率
1%
(2002年)
100%
(2010年度)
 
職場トラベルプランの策定率(従業者数が500人以上の事業所)
9事業所
(2004年度)
24事業所
(2010年度)
全体の66%までに増加
チェスター市におけるP&R利用者数
100
(2004年度)
113
(2011年度)
 
代表地点での歩行者数
100
(2003年度)
104
(2011年度)
 
   
       
  取組手法
 
低燃費車導入
道路整備
交通管理の高度化
公共交通改善
歩行者空間の充足
行動変容
その他
×
×
  道路整備

交差点改良

 

バス路線の新設・既存路線の改編

ICカード導入

公共交通情報提供システムの充

歩道の整備

歩道のバリアフリ

職場トラベルプラン

学校トラベルプラン

自転車道の整備

駐輪場の整備

交通静穏化

パークアンドライドの促進

  トラベルプラン
     トラベルプランには、その対象によって、事業所を対象とする職場トラベルプラン、学校を対象とする学校トラベルプラン、居住者を対象とする私的トラベルプラン、の3種類が存在するが、チェシャー州では、このうち、高いコミットメントが期待できる事業所トラベルプランと学校トラベルプランに力を入れている。
 トラベルプランは、事業所や学校がその立地条件等を勘案して独自に策定・実施するものであるが、チェシャー州では、それを促進するために、ガイドラインの頒布やフォーラムの開催、トラベルプラン策定のアドバイス、などの支援活動を精力的に行っている。
 現在までに約半数の学校がトラベルプランを策定しており、自動車での送迎が58%(2000年)から46%(2006年)に減少し、徒歩通学の生徒も38.5%(2000年)から41.5%(2005年)に増加している。同様に、2006年時点で従業員が100人以上の事業所の34%が職場トラベルプランを策定し、その結果、自動車運転による通勤者が約40%減少し、9%の人が定常的にカープーリング(相乗り通勤)をするに至っていることが報告されている。
 また、トラベルプランは、一般に事業所や学校の規模が大きいほど導入が容易で効果も期待できるが、大多数の中小事業所はコスト面の問題等から実施が難しいという問題がある。そこでチェシャー州では、担当者が事業所に出向いてアドバイスを行うと共に、近隣事業所とのパートナーシップを仲介し、エリアワイズでのトラベルプランを実現するなど、産官が密に連携して取り組んでいる。
       
       
(3)効果

指標
2006年度の目標値*
2006年度の実測値
効果計測手法
バス利用者数
2020万人/年
2330万人/年
バス会社による実測値
自動車走行キロの増加率
州全体
5165km/年・台

交通省より近日発表予定
 
チェスター市
92
(1995年を100)
89.7
コードンライン調査からの推計値
その他地域
101.4
(2004年を100)
89.7
スクリーンライン及びコードンライン調査からの推計値
自転車トリップ
98
(2003年度を100)
99
特定箇所でのトラカン調査
自動車による学校への送迎トリップの分担率
32.9%
32.9%
National School Censusデータ
普通学校のトラベルプランの策定率
32.9%
54%
実測値
職場トラベルプランの策定率(従業者数が500人以上の事業所)
12事業所
12事業所
実測値
チェスター市におけるP&R利用者数
101
(2004年度を100)
99.5
チケットセールスによる実測値
代表地点での歩行者数
98
(2003年度を100)
107
特定箇所でのトラカン調査
*「EST事業に係る目標値」に記載の長期目標と共に設定されている年次ごとの目標値
       
       
(4)評価

     限られた予算や農業地帯というハンディキャップがある中、高いコミットメントが期待される職場トラベルプランと学校トラベルプランに着目した点が大きい。
 また、ニューズレターによるベストプラクティスの紹介や、フォーラム等の意見交換の場の創出、わかりやすいガイドラインの策定などのきめ細かな支援も非常に重要な要素である。そして、何よりも担当者が事業所や学校と蜜に連絡をとり、協働してプラン策定・実施をしている点がトラベルプランの急速な普及につながっている。
       
       
(5)連絡先、関係窓口

   

チェシャー州議会政府Local Transport Planチーム
担当者:Jamie Matthews
電話番号 +44-1244-603996
FAX番号 +44-1244-602454
メールアドレス info@cheshire.gov.uk

 

    英国における職場トラベルプラン 〜 チェシャー州ベントレー・モータース本社の取り組みとそれをめぐる体制  (288 kb)
 
 
 
目次
 

 
*   *
 
*