地域において環境的に持続可能な交通(EST)の概念や交通環境対策を普及促進するため、これまで12年間、全国各地でセミナーを開催してまいりました。今回は、第10回EST交通環境大賞において、「環境にやさしい交通でにぎわいのあるまちづくり」で優秀賞を受賞した大分市で開催いたします。 大分市では、大分駅南土地区画整理事業により大分駅南北駅前広場が整備されたことで、鉄道やバス、タクシーの乗り継ぎが円滑になり交通結節機能が強化されたほか、シンボルロードの整備が行われました。また、同時期に実施された鉄道高架化や駅ビル建設と相まって駅周辺空間が様変わりしました。市民・交通事業者・行政の役割を明確化し、連携を図りながら、駅前の社会基盤整備、バス等の公共交通ネットワーク、自転車やモビリティマネジメント等のソフト施策を上手く組み合わせ、まちの機能をコンパクトに集約した利便性の高い都市づくりが総合的に進められています。 今後は、さらにグリーンスローモビリティの導入等も見据えながら、交通利用が不便な地域からの移動手段を確保するとともに、環境にやさしい自転車による移動を推進することで、住民が元気で健康に楽しく暮らし、にぎわいのある都市づくりを進めることが重要です。本セミナーでは、講演やパネルディスカッションを通じて国内の他地域での事例を紹介するとともに、大分市での今後の展開や、他地域でも同様の取り組みを行う上での課題や方策について議論します。
EST普及推進委員会、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団、国土交通省九州運輸局、大分市