第2回 EST普及推進フォーラム 開催結果(概要)
 本フォーラムは終了しました。ご参加いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
 なお、当日のパネルディスカッションの模様は、平成20年1月26日(土)6時15分からNHK総合 「おはよう日本」において取り上げられたほか、平成20年2月15日(金)に日本経済新聞別刷「地球環境広告特集」において開催結果を掲載しました。

 EST(Environmentally Sustainable Transport:環境的に持続可能な交通)の普及促進を図るため、講演、パネルディスカッション、フォーラム総括等によりESTの取組みについて検討する「EST普及推進フォーラム」を開催しました。

  本フォーラムでは、一昨年度昨年度に開催したシンポジウムの内容を一層深めるため、講演によるESTの紹介に留まらず、パネルディスカッションにおいて、ESTとはどうあるべきか、地方自治体、交通事業者、学識経験者及び国を交えて議論しました。また、フォーラム総括では、長期的視野での議論を行い、参加者に向けてESTの実施を呼びかけました。

日時:
  平成20年1月25日(金)10:00〜16:25
場所:
  丸ビルホール
主催:
  環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会
後援:
  国土交通省、環境省、警察庁、
  社団法人日本民営鉄道協会、社団法人日本自動車工業会、社団法人日本バス協会
事務局:
  交通エコロジー・モビリティ財団
   
プログラム:
   
10:00
  開会挨拶(国土交通省、環境省)
     
10:05
  第1部 基調講演・特別講演
基調講演
  「ESTと地球温暖化防止に向けた取組み 〜モビリティ・マネジメントを事例にして〜」
  (藤井 聡 東京工業大学大学院理工学研究科教授)
  交通問題や環境問題は、結局は、一人一人の人間が引き起こした問題です。それらはシステムと技術の問題であるだけでなく、社会問題としての側面を色濃く持っています。一人一人の意識に働きかけるMM的アプローチは、交通行政・環境行政の重要な一要素であり、不可欠な一要素でもあることを説明しました。
     
特別講演
  「公共交通網の再生と自動車交通適正化の試み 〜韓国ソウル市の取組み〜」
  (ゴー・ホンソク 韓国・ソウル市交通本部交通政策課長)
  公共交通の利便性向上と交通需要管理の強化により、持続可能な交通の実現を目指すソウル市の取組みを紹介しました。多くの民間事業者からなるバスサービスを準公営のシステムとし、路線再編やバス・地下鉄を一体化した距離料金制を実施したり、マイカーを使わない曜日を自主的に宣言する運動やカーフリーデーを実施して効果を上げていること、混雑課金の導入を検討中であることなどを説明しました。
     
11:35
  (休憩 11:35〜13:00)
    ※12:00より、ホールにおいて第1回EST普及推進フォーラム パネルディスカッションの模様を放映いたしました。
     
13:00
  第2部 パネルディスカッション
  「EST実現に向けた地域戦略の方向性」
 
司会:
  加藤 博和   名古屋大学大学院環境学研究科准教授
パネリスト:
  浅野智恵美   環境カウンセラー
  石黒 一之   八戸市都市開発部都市政策課長
  大野 栄嗣   (社)日本自動車工業会拡大地球環境部会副部会長
  桑田 俊一   国土交通省総合政策局環境政策課長
  谷口 綾子   筑波大学大学院システム情報工学研究科講師
  日比 義三   三岐鉄道株式会社常務取締役自動車部長
 

京都議定書目標達成は、地球温暖化対策の第一歩であると同時に、ESTの第一歩です。京都議定書の先にあるCO2大幅削減に対応すべく、いかに従来のモータリゼーション一辺倒からカジを切れるかが今問われています。これらを踏まえて、各主体にどのような行動が求められるのか、地方自治体、交通事業者、学識経験者、国土交通省を交えて、ESTの実現に向けて議論しました。

   
15:00
  (休憩 15:00〜15:20)
   
15:20
  第3部 フォーラム総括
    「脱温暖化2050に向けて 〜次世代へのメッセージ〜」
 
司会:
  太田 勝敏   東洋大学国際地域学部国際地域学科教授
パネリスト:
  加藤 博和   名古屋大学大学院環境学研究科准教授
  ゴー・ホンソク   韓国・ソウル市交通本部交通政策課長
  藤井  聡   東京工業大学大学院理工学研究科教授
  藤塚 哲朗   環境省水・大気環境局水・大気環境国際協力推進室長
    まず、環境省藤塚哲朗氏から2050年に温室効果ガス半減を目指した、温暖化対策の国内戦略を説明し、第1部、第2部に関する簡単な報告の後、シンポジウム総括の司会である東洋大学太田勝敏教授から、2050年という次世代に向け我々が今取組むべき課題を提案しました。最後に、各パネリストが、長期的視野で我々が何をすれば良いかメッセージを提示しました。
 
 
問い合わせ先:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
交通エコロジー・モビリティ財団(担当:市丸)
TEL:03-3221-7636 FAX:03-3221-6674