EST(Environmentally Sustainable Transport:環境的に持続可能な交通)の普及促進を図るため、講演、パネルディスカッション、フォーラム総括等によりESTの取組みについて検討する「EST普及推進フォーラム」を開催しました。
本フォーラムでは、一昨年度と昨年度に開催したシンポジウムの内容を一層深めるため、講演によるESTの紹介に留まらず、パネルディスカッションにおいて、ESTとはどうあるべきか、地方自治体、交通事業者、学識経験者及び国を交えて議論しました。また、フォーラム総括では、長期的視野での議論を行い、参加者に向けてESTの実施を呼びかけました。
日時: |
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平成20年1月25日(金)10:00〜16:25 |
場所: |
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丸ビルホール |
主催: |
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環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会 |
後援: |
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国土交通省、環境省、警察庁、 |
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社団法人日本民営鉄道協会、社団法人日本自動車工業会、社団法人日本バス協会 |
事務局: |
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交通エコロジー・モビリティ財団 |
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プログラム: |
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10:00 |
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開会挨拶(国土交通省、環境省) |
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10:05 |
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第1部 基調講演・特別講演 |
基調講演 |
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「ESTと地球温暖化防止に向けた取組み 〜モビリティ・マネジメントを事例にして〜」 |
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(藤井 聡 東京工業大学大学院理工学研究科教授) |
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交通問題や環境問題は、結局は、一人一人の人間が引き起こした問題です。それらはシステムと技術の問題であるだけでなく、社会問題としての側面を色濃く持っています。一人一人の意識に働きかけるMM的アプローチは、交通行政・環境行政の重要な一要素であり、不可欠な一要素でもあることを説明しました。 |
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特別講演 |
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「公共交通網の再生と自動車交通適正化の試み 〜韓国ソウル市の取組み〜」 |
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(ゴー・ホンソク 韓国・ソウル市交通本部交通政策課長) |
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公共交通の利便性向上と交通需要管理の強化により、持続可能な交通の実現を目指すソウル市の取組みを紹介しました。多くの民間事業者からなるバスサービスを準公営のシステムとし、路線再編やバス・地下鉄を一体化した距離料金制を実施したり、マイカーを使わない曜日を自主的に宣言する運動やカーフリーデーを実施して効果を上げていること、混雑課金の導入を検討中であることなどを説明しました。 |
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11:35 |
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(休憩 11:35〜13:00) |
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※12:00より、ホールにおいて第1回EST普及推進フォーラム パネルディスカッションの模様を放映いたしました。 |
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13:00 |
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第2部 パネルディスカッション |
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「EST実現に向けた地域戦略の方向性」 |
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司会: |
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加藤 博和 |
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名古屋大学大学院環境学研究科准教授 |
パネリスト: |
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浅野智恵美 |
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環境カウンセラー |
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石黒 一之 |
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八戸市都市開発部都市政策課長 |
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大野 栄嗣 |
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(社)日本自動車工業会拡大地球環境部会副部会長 |
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桑田 俊一 |
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国土交通省総合政策局環境政策課長 |
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谷口 綾子 |
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筑波大学大学院システム情報工学研究科講師 |
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日比 義三 |
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三岐鉄道株式会社常務取締役自動車部長 |
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京都議定書目標達成は、地球温暖化対策の第一歩であると同時に、ESTの第一歩です。京都議定書の先にあるCO2大幅削減に対応すべく、いかに従来のモータリゼーション一辺倒からカジを切れるかが今問われています。これらを踏まえて、各主体にどのような行動が求められるのか、地方自治体、交通事業者、学識経験者、国土交通省を交えて、ESTの実現に向けて議論しました。 |
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15:00 |
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(休憩 15:00〜15:20) |
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15:20 |
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第3部 フォーラム総括 |
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「脱温暖化2050に向けて 〜次世代へのメッセージ〜」 |
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司会: |
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太田 勝敏 |
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東洋大学国際地域学部国際地域学科教授 |
パネリスト: |
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加藤 博和 |
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名古屋大学大学院環境学研究科准教授 |
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ゴー・ホンソク |
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韓国・ソウル市交通本部交通政策課長 |
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藤井 聡 |
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東京工業大学大学院理工学研究科教授 |
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藤塚 哲朗 |
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環境省水・大気環境局水・大気環境国際協力推進室長 |
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まず、環境省藤塚哲朗氏から2050年に温室効果ガス半減を目指した、温暖化対策の国内戦略を説明し、第1部、第2部に関する簡単な報告の後、シンポジウム総括の司会である東洋大学太田勝敏教授から、2050年という次世代に向け我々が今取組むべき課題を提案しました。最後に、各パネリストが、長期的視野で我々が何をすれば良いかメッセージを提示しました。 |