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EST普及推進事業とは ESTを目指して ESTデータベース ESTリンク集
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  交通エコロジー・モビリティ財団 交通環境対策部
 ESTモデル事業地域 尼崎市(兵庫県)
主な方向性
更新日時
自動車利用の削減
平成19年12月
  ESTデータベース記載事項仕様
 
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尼崎21世紀の森構想対象区域とその区域内のバス路線網
図 尼崎21世紀の森構想対象区域とその区域内のバス路線網
 
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(1)地域概要

 
対象国
 日本
対象都道府県
 兵庫県
対象市町村
 尼崎市(対象地域:尼崎臨海地域)
地域概要
 尼崎市人口  46万人、従業者数 20万人
 (対象地域のみ 人口1.5万人、従業者数2.3万人)
 面積  50km
 (対象地域のみ 10km
交通移動概要
 代表交通手段 第4回京阪神都市圏PT調査(平成12年)
 尼崎市データ(対象地域のみデータ)
  自動車
バス
鉄道
19.4%
3.5%
15.4%
  (40.5%)
( 4.1%)
(15.3%)
       
       
(2)取組

  ○尼崎西宮臨海部における環境にやさしい交通基盤・システムの構築モデル事業

概要

   

 国道43号と阪神高速湾岸線に挟まれた尼崎臨海地域における排気ガスによる大気への負担を低減するため、バスの利用促進等や自転車道の整備、歩行空間の確保を図ることによる自動車利用の抑制を図るほか、低騒音・透水性舗装の実施、木製防護柵等の道路施設を整備する。

   
  地域計画での位置づけ
   
   
計画種類
省エネルギービジョン(兵庫県)
まちづくりの構想
計画など名称 グリーンエネルギー推進プログラム 尼崎21世紀の森構想
策定年次 2002年7月

2002年3月

目標年次 2010年度 ---------
環境関連目標値

削減効果(原油換算 万kl)
354.8

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  ESTモデル事業に係る目標値
    概算排出量
 概算排出量:15.1万t−CO/年間(1.5万人×10.1t―CO/年間)
 概算自動車排出量:2.7万t−CO/年間(1.5万人×1.8t―CO/年間)
目標値
 目標低減排出量:328t−CO/年
 目標年次:平成27年度
   
  取組手法
       
低燃費車導入
道路整備
交通管理の高度化
公共交通改善
歩行者空間の充足
行動変容
その他
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  (都)尼崎宝塚線の整備     尼っこリンリン・ロードの整備
環境にやさしい自転車利用空間の整備
歩道のセミフラット化
間伐材を利用した木製防護策の設置
臨海南西部の従業者・来訪者へのモビリティ・マネジメント 持ち帰り車の抑制
エコドライブ
  (都)尼崎宝塚線の整備
   

 尼崎臨海地域の自動車交通流の円滑化等を目的に、都市計画道路尼崎宝塚線の整備(道路拡幅等)。交通環境ヒートアイランド現象の負荷を低減させるため、車道に排水性舗装、歩道に光触媒を施した透水性舗装を整備

  尼っこリンリン・ロードの整備
   

 阪神尼崎駅及び出屋敷駅と尼崎の森中央緑地を結ぶ、全長6kmのバリアフリーの視点に立った安全・安心・快適な自転車道の整備

  環境にやさしい自転車利用空間の整備
   

 既存の良好な自転車・歩行者空間を活用し、尼崎の森中央緑地の近隣駅である武庫川駅や武庫川団地前駅からの自転車道ネットワークの検討・整備

  歩道のセミフラット化
   

 県道甲子園尼崎線(出屋敷線及び臨港線)において、既存の自転車歩行車道の段差を解消し、誰もが安心して利用できるユニバーサルデザインの歩道整備

  間伐材を利用した木製防護策の設置
   

 県道甲子園尼崎線(出屋敷線及び臨港線)において、県内産間伐材を防護策に活用

  臨海南西部の従業者・来訪者へのモビリティ・マネジメント
   

 尼崎臨海地域の従業者や尼崎の森中央緑地等への来訪者を対象に、マイカーではなく、徒歩、自転車、路線バス等による通勤や来訪を自発的に行ってもらうための働きかけ

  持ち帰り車の抑制
   

 事業所の営業車両の自宅への持ち帰り、営業車両での通勤の抑制の働きかけ

  エコドライブ
   

 企業に、ドライバーにエコドライブの遵守を指導するよう働きかける

  バス交通充実としてのモビリティ・マネジメント
    ○社会実験の目的
 尼崎21世紀の森づくりを推進し、環境にやさしいまちづくりを進める上で、尼崎臨海地域の交通利便性を高め、拠点地区へのアクセス向上をはかるバス交通の充実が課題となっていた。
 このため、平成17年度にモビリティ・マネジメントなどの社会実験を行い、バス充実の可能性を把握し、今後のバス充実方策の方向性を検討した。
 
尼崎21世紀の森構想対象区域とその区域内のバス路線網
図−1 尼崎21世紀の森構想対象区域とその区域内のバス路線網
 
 
(3)効果

   

・バスサービスが向上した沿線事業所2社の従業員338名の協力を得ることができた。
・その338人のうち12人(3.6%)が通勤手段を変更した。
・アンケート結果によると「通勤手段を変更可能、場合によっては可能」と答えた人が約110人いたことも分かり今後のバス充実方策への重要なデータを得ることができた。

   
  概要
     尼崎臨海西部の新規企業の開業に伴い、地域内を運行する路線バスの充実が図られることをきっかけに、バスルート沿線に立地する事業所2社の従業員(約700人)に、自動車ではなく、徒歩、自転車、路線バスによる通勤を促す働きかけ(モビリティ・マネジメント(以下M・M))を行った。M・M実施時の参加者(アンケート回答者数)は約300人であった。
       
  取組手法(モビリティ・マネジメント)
   
 
    配付資料の例
  BPR(動機付け)冊子
PR(動機付け)冊子
 
      D個人別自宅からの公共交通通勤情報カード
個人別自宅からの公共交通通勤情報カード
 
 
(3)効果

     事前アンケートでは、通勤手段について公共交通への転換可能性を聞いたところ、自動車利用者の約5割ができる、場合によってはできると答えており、バスサービスの充実によっては、転換する潜在的な可能性が確認できた。
 
表−1 通勤手段の変更(事前アンケート結果より)
通勤手段の変更(事前アンケート結果より)
 
表−2 通勤手段の変更(事後アンケート結果より)
表−2 通勤手段の変更(事後アンケート結果より)
 
  効果検証の手法の特徴取組手法(モビリティ・マネジメント)
     M・Mを円滑に実施するため、学識経験者、地域関係者、企業関係者、バス事業者、行政が参加した懇談会を設置した。懇談会では、地域交通の状況といった広い視点から、社会実験の手法に至るまでの意見交換を行い、尼崎臨海地域のバス交通充実に向けて取り組んだ。
 
 
(3)効果

  実施の効果
    平成18年度の削減効果:33t
 
  効果検証の手法の特徴
    自動車転換台数の把握
・推計方法:自動車からの転換台数から燃料消費エネルギー発熱量を求め、CO排出係数を掛けることにより、CO削減量を算出。
温室効果ガス排出削減の試算方法
・CO排出係数:地球温暖化対策の推進に関する法律施行令第三条別表第一
 
 
(4)評価

   

 対象地域は産業構造転換のため空き地になった臨海地域の再生計画が策定されている(尼崎21世紀の森構想)。最近の好況を背景に、その地域に工場立地が進んでおり、その従業員の通勤交通手段の確保を課題としている。
 その課題の解消に向けて、地域関係者、バス事業者、行政等も巻き込んだ懇談会を設置し、地域の公共交通像を考えようとした点が評価される。
 それらの従業員に対するMMとして、新規立地にあわせて実施し、企業のニーズに対応した名刺サイズの路線バス時刻表作成などが生まれた。また継続的に配布していただけるよう事業所に働きかけた点が新しい。
 通勤だけではなく国体時に使用したプールの開設など、新規需要が高まっている地域に、複数の交通事業者等の協力の下、環境に配慮した交通システムを構築できるか今後に期待したい。

     
 
(5)連絡先、関係窓口

   

兵庫県県土整備部県土企画局21世紀の森課
電話番号 078-362-9243
FAX番号 078-362-9264
メールアドレス kendo_21c@pref.hyogo.jp

目次
 
 
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