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(1)地域概要 |
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●対象国
日本
●対象都道府県
三重県
●対象市町村
四日市市、桑名市、いなべ市、東員町の3市1町
●地域概要
人口 52万人(従業者数 26万人)
面積 584km2
●交通特性(交通手段別の分担率:平成12年度パーソントリップ調査)
自動車 64.9%(平成13年度PT)
バス 1.2%
鉄道 6.7% |
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(2)取組 |
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○地方都市圏における公共交通利用促進による地球温暖化防止実践活動の検証と定着
●概要 |
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鉄道整備・駅周辺整備事業と連携し、鉄道・バス利用者の利便性を高めながら、集中的に普及啓発事業及びP&R社会実験を実施することにより、環境負荷の小さい交通への転換を促す。さらに、その方法の検証と地域交通計画を提案し、実践活動の定着と拡大を図る。 |
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●地域計画での位置づけ |
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計画種類 |
環境基本計画 |
交通計画 |
計画など名称 |
三重県環境基本計画 |
中京都市圏都市圏交通計画 |
策定年次 |
2004年
平成16年 |
2003年
平成15年度 |
目標年次 |
2010年度 |
2025年 |
環境関連目標値
(CO2) |
二酸化炭素排出を約20%削減(対2000年) |
国等の定めた排出量削減目標を交通部門で達成する |
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●ESTモデル事業に係る目標値 |
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目標年次:平成19年度
三重県北勢地区における運輸部門のCO2削減量:273t―CO2 |
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●取組手法 |
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低燃費車導入 |
道路整備 |
交通管理の高度化 |
公共交通改善 |
歩行者空間の充足 |
行動変容 |
その他 |
○ |
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------ |
○ |
------ |
○ |
○ |
バス |
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三岐鉄道(北勢線・三岐線)整備事業、冨田駅西口駅広整備 |
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商業施設駐車場を活用したP&R社会実験、事業所と連携した通勤交通マネジメント |
公共交通利用促進キャンペーン |
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●三岐鉄道(北勢線・三岐線)整備事業 |
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表 北勢線整備事業の概要(H15近鉄からの譲受後)
項目 |
概要 |
高速化・輸送力向上事業(H15〜H20年度) |
行違い設備、曲線改良(橋梁改良含む)、変電所増強、踏切制御改良、軌道強化、駅の統廃合等 |
近代化設備・サービス改善事業(H16〜H20年度) |
駅施設の改良(自動化、案内放送設備、遠隔操作)、車両の冷房化等 |
沿線周辺のまちづくり整備事業(H15〜H20年度) |
駐車場(パーク&ライド)、駐輪場の整備、駅前広場等の整備、桑名駅周辺整備、バスとの接続整備、駅へのアクセス路改善整備等 |
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パーク&ライドの推進によるマイカーからの利用転換のために、無料駐車場など沿線に386台分の整備を行うとともに、平成19年度は利用を促進する広報として5万部のチラシを作成し、沿線に新聞折り込みで配布を行った。
なおこのようなPRチラシは北勢線のダイヤ改正に併せて年2回配布されている |
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図 パーク&ライド促進とダイヤ改正情報と併せて配布されたチラシ |
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●商業施設駐車場を活用したP&R社会実験 |
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商業施設駐車場を活用したパーク&バスライド社会実験の実施によるマイカーからの利用転換を社会実験として図った。 |
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表 パーク&バスライド社会実験の実施概要 |
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項目 |
概要 |
実施内容 |
四日市市内2ヶ所のショッピングセンター駐車場で実施
1ヶ所には駐車場内にバス停を新設し近鉄四日市駅まで直行バスを平日朝4便運行(CNGバス) |
実施期間 |
平成18年3月〜平成19年9月(19ヶ月) |
利用者数 |
利用申込者数19名(H19.3末) |
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●事業所と連携した通勤交通マネジメント |
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地区内の主要事業所を対象とした次のモビリティ・マネジメントが平成19年度に実施された。 |
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表 平成19年度モビリティ・マネジメント実施概要 |
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項目 |
概要 |
対象企業 |
桑名駅,四日市駅周辺等に立地する企業13社 |
調査方法 |
企業担当者を通じ自動車通勤者に配布・回収 |
調査規模 |
配布1,893 人,回収1,493 人(回収率78.9%) |
TFP種類 |
ワンショットTFP |
配布物件 |
・封筒(三重県封筒を使用)
・依頼状
・アンケート票
・動機付け情報(三重県作成)
・あなたの交通情報(事業所の最寄り駅・バス停の時刻表)
・粗品(ボールペン) |
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図 ワンショットTFPのツール |
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●ESTフォーラムの開催 |
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ESTの理念・活動についての啓発を図るとともに、平成17〜19 年度の3ヶ年に渡り実施された三重県環境行動計画モデル事業の事業内容の紹介、他都市の事例紹介、また、地元事業者代表、行政及び学識経験者等による意見交換等を実施した。
開催は平成19年11月で、参加者120名の規模で実施された。 |
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(3)効果 |
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●実施の効果 |
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削減量(t-CO2) |
目標達成率(%) |
効果持続性 |
他地域展開性 |
低燃費車 |
CNGバス導入 |
- |
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道路整備 |
駅前広場整備 |
- |
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交通管理 |
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公共交通 |
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歩行者 |
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行動変容 |
P&Rの広報 |
762 |
93 |
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各種啓発事業 |
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その他 |
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×:継続した投資が必要 ※:地域特性や条件が必要 |
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●効果検証の手法の特徴 |
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パークアンドライドの効果については、パークアンドライド駐車場利用者数をもとに、自動車走行距離削減量と排出係数を乗じることで削減量を算出している。 |
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●速度変化の把握 |
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・県警感知器データ(16地点)による実測
・主要交差点(7地点)における実測 |
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●温室効果ガス排出削減の試算方法 |
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国土交通省総合政策局環境・海洋課による調査報告書に基づく算出 |
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(4)評価 |
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三重県北勢地区においては三岐鉄道(北勢線・三岐線)の高速化、駅舎整備等の施設整備やパーク&ライド等が積極的に展開されており、鉄道利用促進の面では大きな効果がみられる。これらにより当初の削減量目標値をほぼ達成している。同地域の取り組みは、他地域と異なり三重県環境森林部地球温暖化対策室が自治体の担当窓口となっており、交通関係部門や都市・道路関係部門が窓口となっている場合が多い他地域とやや様相が異なる体制で実施されたものである。
この背景としては、北勢線と自動車の主たる利用経路が並行していた一方で、道路側での定時性が低かった点、都市部と異なりパーク&ライド駐車場は無料で提供を行っている事により、相対的に利用者にとってはコスト負担感が低い点、また北勢線自体も旧来から運行している路線であることから地方鉄道の割には鉄道乗車料金が高額で無い点などが上げられる。
つまり、旧式であったが潜在的には利用利便性が高かった同線において、改良事業に加えて新たな利用促進手段としてのパーク&ライドが加わり、さらにモビリティ・マネジメントとして堅実かつ定期的なチラシ配布に加えてワンショットTFPまでを実施できている事が、今回の成果の大きな要因と考えられる。
地域の報告においても、「エコ通勤の実践には一定の公共交通の利便性が確保されていることが前提条件として考えられる」と指摘されており、この面を同モデル地域では重視してメリハリのある取組みを行っている。
このような点については、事業3ヵ年目の下期において、有識者や他地域のEST担当者を交えてのフォーラムの中で共通認識として論議もされており、特に同取り組みを地域で行う事業所などに対してのアピール効果もあったのではと推察される。
結果として、三岐鉄道北勢線輸送人員は平成17年度比で6.8%の増加を見せており、今後も鉄道利用利便性向上のための施策を継続することで、更なる鉄道利用促進を図っていくことが望まれる。
但しこの点で、ワンショットTFPの対象事業所拡大や、定期的な実施などは地域として担保されておらず、回復基調になった同線の利用の継続的な増加を如何に実現していくかは、今後の課題として残っている。 |
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(5)連絡先、関係窓口 |
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三重県環境森林部地球温暖化対策室
■電話番号 059-224-2368
■FAX番号 059-229-1016
■メールアドレス earth@pref.mie.jp |