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(1)地域概要 |
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●対象国
日本
●対象都道府県
大阪府
●対象市町村
和泉市
●地域概要
世帯 6.8万世帯(平成19年3月末、住民登録台帳)
人口 18.3万人(平成19年3月末、住民登録台帳)
従業者数 5.0万人(平成13年度事業所統計、6千事業所)
面積 85km2
●交通特性(交通手段別の分担率:平成12年度パーソントリップ調査) |
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自動車
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42.4%
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バス |
3.1% |
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鉄道 |
12.2% |
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二輪車 |
19.2% |
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徒歩 |
23.0% |
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(2)取組 |
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○「市民、事業所、学校、行政団体等が協働する環境負荷の少ない交通マネジメント」
●概要
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町会等市民団体・事業所団体(テクノステージ和泉まちづくり協議会)・交通事業者・行政団体などの関係機関が協働し、市民・事業所・従業員・学校が参画した様々な施策を組み合わせて取り組むことによって、便利で豊かなくらしと都市活動を支える環境負荷の少ない交通システムの確立を目指す。 |
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●地域計画での位置づけ |
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計画種類 |
総合計画 |
環境基本計画 |
地域新エネルギービジョン |
計画など名称 |
第4次和泉市総合計画 |
和泉市環境基本計画 |
和泉市地域新エネルギービジョン |
策定年次 |
2006年 |
2001年 |
2002年 |
目標年次 |
2015年 |
2010年度 |
2010年度 |
環境関連目標値
(CO2) |
市民1人当たりのCO2排出量:
2010年 4,293kg、
2015年 4,110kg
(現状値(2005年)4,567kg)。
ただし、交通に限定したものではない。 |
交通行動の変革促進、適切な道路交通管理、環境負荷の少ない自動車の普及に関する言及があるが目標値はなし。 |
クリーンエネルギー自動車について言及があるが目標値はなし。 |
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●ESTに係る目標値 |
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目標年次:平成21年度
CO2排出量の削減目標:1.1万トン-CO2/年の削減(ただし、モビリティ・マネジメントによる削減のみを対象) |
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●取組手法 |
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低燃費車導入 |
道路整備 |
交通管理の高度化 |
公共交通改善 |
歩行者空間の充足 |
行動変容 |
その他 |
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○ |
------ |
○ |
------ |
○ |
------ |
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ボトルネック踏切の解消 |
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バスサービスの大幅な向上 |
駅および駅周辺地区のバリアフリー化と駅周辺地区の交通環境改善 |
事業所を対象としたモビリティ・マネジメント
小学校の「交通・環境学習」
市民を対象としたモビリティ・マネジメント
セミナー、ワークショップ等による啓発 |
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●ボトルネック踏切の解消 |
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JR阪和線和泉府中駅付近の踏切について、平成19年よりアンダーパスによる立体交差事業を実施している。 |
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●バスサービスの大幅な向上 |
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事業団地である「テクノステージ和泉」を目的地とする通勤・業務トリップを対象として、(1)自社バスの共同運行化、(2)新規シャトルバスの共同運行、(3)路線バスダイヤ改定、の3つを同時に実施し、バスサービス水準の大幅な向上を図っている。(1)自社バスの共同運行化については、テクノステージ和泉内の9事業所が自社バスを運行しており、事業所は相当な負担感を感じていたことから、事故の際の保険等を整備した上で共同運行へと移行させている。また、自社バスを運行していない事業所に対するアンケート調査で得られた共同運行に対する希望に対応して、(2)新規シャトルバスの共同運行を実施している。さらに、アンケート調査で最も希望が高かった和泉中央駅との接続に対しては、(3)既存の路線バスのダイヤを改定し、便数を34便から71便に倍増させる他、テクノステージへの直行便の増便や退勤時最終便の延長、中間時間帯での増便を実施することでバスサービス水準の大幅な向上を図っている。
なお、対象地区は後述の事業所を対象としたモビリティ・マネジメントと同一の地区であり、両者をうまく組み合わせて自動車から公共交通へのスムーズな転換を図っている。 |
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●駅および駅周辺地区のバリアフリー化と駅周辺地区の交通環境改善 |
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平成19年よりJR阪和線和泉府中駅の橋上化およびバリアフリー化、駅東側の駅前広場、駐車場、駐輪場の整備、駅西側の駅前広場、駐輪場の整備等を進めている。 |
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●事業所を対象としたモビリティ・マネジメント |
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事業団地である「テクノステージ和泉」を対象として、(1)事業所が自主的に計画する交通マネジメント施策の実施、(2)従業員対象「かしこいクルマの使い方を考える」プログラムの実施、(3)エコドライブ共同研修会、の3つを同時に実施している。(1)事業所が自主的に計画する交通マネジメント施策の実施では、テクノステージ和泉内の24事業所が「事業所交通マネジメント計画書」を策定しており、業務特性、勤務形態などを背景として、多様な対策が策定されている。これらは(2)従業員対象「かしこいクルマの使い方を考える」プログラム実施にあわせて従業員に情報提供されている。「かしこいクルマの使い方を考える」プログラムでは、WEBを活用したTFPと紙の調査票によるTFPの2種類のプログラムを用意し、取り組みが容易な手法を参加者が選択できるようにしている。また、(3)テクノステージ和泉内でエコドライブの共同研修会を実施し、30名の参加者を得ており、研修の前後の平均で、燃料消費率(cc/km)は15.5%、燃費(km/L)は18.3%の改善率を達成している。
なお、対象地区は前述のバスサービスの大幅な向上策が実施された地区であり、両者をうまく組み合わせて自動車から公共交通へのスムーズな転換を図っている。 |
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●小学校の「交通・環境学習」 |
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和泉市では平成14年度より継続的に小学校高学年を対象とした「交通・環境学習」を実施している。平成18年度までに延べ8校で実施されてきており,平成19年度は2校で実施された。取り組み内容は(1)出前講座、(2)体験学習、(3)クルマ大集合、の3段階となっており、(1)出前講座では、生活に欠かせない恵み(空気、水、木、命)の循環について説明した後、「環境に対して何か悪くすると」どのようになるかを例を挙げ、子どもたち自身に考えさせることで、温暖化と自分の生活のつながりに気付かせることに重点を置いている。(2)体験学習では、出前講座の授業を受けて自分たちが興味を持ったことについて調べ、テーマ毎のグループに分かれた体験学習を実施している。最後に(3)クルマ大集合では、ソーラーカーやバスなどを一堂に揃え、白い靴下がどれぐらい黒くなるか排気ガスのデモをするなど、交通(クルマ)について考えるきっかけを与えている。 |
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●市民を対象としたモビリティ・マネジメント |
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和泉市では平成18年度に市民を対象とした「かしこいクルマの使い方を考える」プログラムを3学区で実施している。このプログラムは標準的なTFP手法を用いており、取り組みの効果は見られたものの、回収率が1%程度と低いという課題があった。平成19年度は平成18年度の成果と課題を踏まえ、世帯で一人が代表として回答する形式とし、ダイアリーを単純化するなど分かり易さを向上させるとともに、町会説明会を開催してプロジェクトの趣旨の理解を深め、回答者全員にステッカーと花の種の粗品を提供するなど参加率を高めるための工夫を施した上で、2学区にて同様のプログラムを実施している。 |
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●セミナー,ワークショップ等による啓発 |
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市民に対するプロジェクトの周知およびプロジェクトへの参加促進を目的に、ポータルサイトの構築、市役所懸垂幕の設置、ローカルCATV局放送、各種広報ツールの制作・配布等を実施している。 |
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(3)効果の検証 |
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●1)実施の効果 |
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平成19年度からの取り組みであり、事業全体の実施効果は未だ算出されていない。ただし、事業所を対象としたモビリティ・マネジメントにおいて実施されたエコドライブ共同研修会では、30名の平均で18.3%の燃費改善率を達成している。 |
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●2)効果検証の手法の特徴 |
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モビリティ・マネジメントによる交通行動の変化について、以下の手法により効果を検証予定である。
1. 市民を対象としたモビリティ・マネジメント
●交通ダイアリー記録に基づく交通行動変化に基づく検証
●バス乗降客数の計測(乗車整理券、乗降センサ)
2. 事業所を対象としたモビリティ・マネジメント
●交通ダイアリー記録に基づく交通行動変化に基づく検証
●バス乗降客数の計測(乗車整理券、乗降センサ)
●自動車交通量調査に基づく検証(交通量、渋滞長の計測) |
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(4)評価 |
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市民、従業者、学校の3つの対象それぞれに対するモビリティ・マネジメントを実施しており、特に学校については平成14年から継続的に「交通・環境学習」を実施するなど実績を持っており、実績に基づいた着実な取り組みを進めている。また、従業者に対するモビリティ・マネジメントでは、需要側の対策だけではなく、供給側の対策であるバスサービス水準の大幅な向上を組み合わせることで、高い成果を挙げるためのパッケージ化を図っており、効果の観測が待たれる。
バスサービスの向上に際しては、対象地域の事業所アンケート結果に基づき、自社バスの共同運行化、新規シャトルバスの共同運行、路線バスの便数倍増を組み合わせて使い勝手のよいバスサービスを目指しており、従業者モビリティ・マネジメントと組み合わせた効果が期待される。
(評価:交通工学研究会EST研究グループ) |
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(5)連絡先、関係窓口 |
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和泉市都市デザイン部道路河川課
■電話番号:0725-41-1551(代表)
■FAX番号:0725-43-1348
■メールアドレス:douka@city.izumi.osaka.jp |