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(1)地域概要 |
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●対象国
日本
●対象都道府県
兵庫県
●対象市町村
神戸市
●地域概要
人口 155万人(従業者数 72万人)
面積 553km2
●交通特性(交通手段別の分担率) |
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鉄道
バス
自動車
二輪車
徒歩他 |
24%
5%
29%
10%
32% |
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(第4回京阪神PT調査、2000年) |
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(2)取組 |
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都市内回遊の魅力度の向上に重点をおいたスパイラルアップ型EST
●概要
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神戸市は、都市内回遊の魅力度の向上に重点を置き、大規模な交通インフラ整備を機軸とはせず、既存インフラの連携強化や魅力度向上に資するコンテンツの充実等のサポートシステムの充実に重点をおいている。同時に、オープンカフェ等の空間的整備と、エリア地域ICカードの活用等による回遊利便性の向上などをパッケージとして展開し、相乗効果を生むような工夫がなされている。 |
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●地域計画での位置づけ |
計画種類 |
基本構想 |
基本計画 |
中期計画 |
環境計画 |
計画など名称 |
新・神戸市基本構想 |
第4次神戸市基本計画 |
神戸2010ビジョン |
神戸市地球温暖化防止地域推進計画 |
策定年次 |
1993年 |
1995年 |
2005年 |
1999年 |
目標年次 |
2025年 |
2010年 |
2010年 |
2010年 |
環境関連目標値(CO2) |
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市民一人一日あたりのCO2排出量を2.41t-CO2へ
(2002年度は2.98t-CO2)
注)上記数値は産業部門等を含む神戸市全体での排出量を人口で除したもの |
神戸市全体での排出量を1990年度比で6%削減 |
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●ESTに係る目標値 |
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●概算排出量:
運輸部門におけるCO2排出量:250.7万t−CO2/年(2004年度)
●目標年次:
平成19年度:23,588t−CO2/年の削減 |
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●取組手法 |
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低燃費車導入 |
道路整備 |
交通管理の高度化 |
公共交通改善 |
歩行者空間の充足 |
行動変容 |
その他 |
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○ |
○ |
○ |
○ |
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ちょい乗り交通
結節点整備
駅のバリアフリー化 歩道拡幅 |
歩道拡幅
ペデストリアンデッキの整備
歩行者天国やオープンカフェとしての道路利用
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モビリティマネジメント
パークアンドライドの促進 |
歩行者系案内サインの設置
交通コミュニティカード(多機能地域ICカード)
エコファミリー制度 |
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●ちょい乗り交通 |
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神戸市では、都心部での回遊性を高める方策の一つとして、歩行者が気軽に乗れる水平エレベータ的公共交通の整備を検討している。ちょい乗り交通のルートは鉄道駅との接続を基本とするが、都心部をくまなく網羅するものではなく、代わりに停留所を密に配置し、少し歩けば高頻度のちょい乗り交通が運行している形態を目指している。平成19年度は、そのフィージビリティ・スタディとして、ちょい乗りバスの実験運行を実施した。 |
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●歩行者天国やオープンカフェとしての道路利用 |
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都心回遊における魅力度の創出策として、歩行者天国やオープンカフェ等による新たな道路利用を実施している。オープンカフェについては、平成16・17年度の社会実験を経て、平成18年より三宮中央通約550mの区間を対象として、主に5月と10月の2ヶ月余り、11:00〜18:00の時間帯で本格実施されている。また、平成17年度の社会実験時には、フリーウォークを併せて試行し、道路空間をストリートコンサート等のイベントに開放したところ、来訪者の5割が回遊しやすいと評価し、都心への来訪手段も自動車から鉄道への転換が見られた。 |
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●歩行者系案内サインの設置 |
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来街者の歩行回遊利便性を向上するために、都心部に地図を配した歩行者系案内サインを設置し、来訪者や観光客等への情報提供を行なっている。平成17年からは、案内サインの一部を活用して、民間が管理する地域情報などをQRコードの読み取りによって配信する取組みを実験的に試行した。 |
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●交通コミュニティカード |
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神戸の地域ICカードである「KOBE PiTaPa」を活用し、公共交通利用者はPiTaPa加盟店舗や特定施設において割引きや特典を受けることができるシステムである。PiTaPaの本格導入が平成18年7月とまだ黎明期にあるため、現時点では、駅でチラシにスタンプを押してもらうマニュアル型の「エコショッピング」や「エコミュージアム」が先行して本格実施されている。なお、エコショッピングについては、平成15年10月に実証実験が開始されて以来、 2万人以上の利用実績がある。 |
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●エコファミリー制度 |
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休日に大人が同伴する小学生以下(大人一人につき小学生以下2人)の市バス・地下鉄などの料金を無料にすることにより、子供の頃から公共交通利用に慣れ親しみ、将来的な公共交通利用へと結びつくことを目指す制度。平成15年10月からの実験期間を経て本格実施に至り、実験期間から平成19年12月までで延べ457万人(うち鉄道は233万人)が利用した。 |
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(3)効果 |
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●実施の効果 |
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削減量(t-CO2) |
目標達成率(%) |
効果持続性 |
他地域展開性 |
低燃費車 |
低公害バス導入 |
- |
- |
○ |
○ |
道路整備 |
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交通管理 |
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公共交通 |
駅改良 |
- |
- |
○ |
※ |
歩行者 |
駅周辺歩道整備 |
- |
- |
○ |
※ |
行動変容 |
MM
P&R |
- |
- |
- |
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その他 |
歩行者系案内サインの設置
多機能地域ICカード
エコファミリー制度 |
- |
- |
- |
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×:継続した投資が必要 ※:地域特性や条件が必要 |
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(4)評価 |
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平成16年度選定のESTモデル事業での結果を踏まえ、施策展開においては、案内マップの作成のようなツールの整備から着手し、それらを利用した市民による歩くまちガイド等の普及・啓発といった施策から、乗り継ぎ割引制度や自動車用空間の見直しといった施策へ順に展開し、最終的に都市構造の変容などへと拡大する螺旋状の発展(スパイラルアップ)を目指している点に特徴がある。
また、平成17年度から平成19年度まで事業を行った他のモデル事業地域と異なり、神戸市での取組みは都心での自動車に依存しすぎない回遊促進を主眼点として執り行っている点に特徴がある。
このような経緯からか、自主的なCO2削減量については算出されていないようであり、この点においては、ESTモデル事業自体の支援と地域での対応範囲のあり方に課題を残している。
個々の取組みを見ると、総数ベースでの利用実績が把握されているようだが、これらの利用総数がCO2削減の点でどの程度寄与しているかをさらに明確に示す必要があろう。このような視点からも、事業の枠組みやアウトプット、アウトカムの把握、報告の範疇については今後整理をしていくことが望ましい。 |
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(5)連絡先、関係窓口 |
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神戸市企画調整局調査室
■電話番号 078-322-6320
■FAX番号 078-322-6010 |