気候変動対策として2050年カーボンニュートラルを目指すわが国では、脱炭素を目指した経済社会システムの変革(GX)が推進されていますが、交通分野に着目すると、脱炭素化の視点は不足しているのが現状です。脱化石燃料のほか、公共交通のネットワーク充実や利用促進など、過度な自動車利用の抑制に向けた取組みが求められています。さらに自治体では、交通計画と都市計画の連携や、地球温暖化対策計画における交通分野の取組みの位置づけが必須とされています。 EST(Environmentally Sustainable Transport:環境的に持続可能な交通)は、1990年代後半にOECDにおいて提案された概念で、経済的な持続可能性(安全・便利・快適な交通サービスが最も効率的にかつ安定的に提供されること)と社会的な持続可能性(社会参加に必要な一定水準の交通サービスがどこに住んでいようともすべての人々に確保されていること)に加え、脱炭素化を含む環境的な持続可能性も考慮する、現在のSDGsにも通じる考え方です。わが国でも学識経験者、関係団体、関係省庁等からなるEST普及推進委員会が普及活動を展開してきました。本委員会では、自治体が交通・環境政策やそれに関連する都市・福祉などの政策を、ESTのコンセプトを踏まえ長期的視野に立って策定・実施することを促すために、「地域で交通環境対策を実践している団体(自治体、企業、市民団体等)の優れた取組み事例を発掘し、広く紹介する」ことが重要と考え、2009年度に創設した「EST交通環境大賞」を第15回まで続けてきました。 本セミナーでは、これまで開催してきた「EST創発セミナー」を「EST脱炭素交通創発セミナー」と名称変更した上で、過去にEST交通環境大賞を受賞した団体のその後の取組みを紹介いただくことで、応募・受賞の意義について考え、交通分野の脱炭素化を推し進めるための契機とします。
EST普及推進委員会、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団
※セミナー終了後、会費制(5,000円程度)の交流会を開催します。希望者は申込時にご選択ください。(先着10名) 申込多数につき定員を20名に増やしました。